―叩き潰された信仰― 聖なる儀式の場、サンダンスグラウンドをブルドーザーで破壊し、
もし、アメリカ南部黒人バプティスト協会が、焼き討ちにされたなら、ニュース・メディア始め、合衆国大統領、議会、及び一般大衆は黙っちゃいないだろう。 しかし、ジョン・ファンメイカーは次のように語る。 彼は、アンナ・メイ・キャンプのサンダンスのリーダー、ジョー・チェイシングホースの補佐役の一人でもある。今年も各地から集った100人以上のサンダンサーと共に祈りを捧げた。 そのサンダンス・グラウンドが8月17日、ホピ部族政府の手によって破壊された事件について、彼はナバホ・タイムズの取材に応じてくれた。 「ネイティブ・アメリカンの宗教の自由は、アメリカ憲法、及びアメリカ・インディアン宗教的自由法で守られていると思っていた。しかし、我々は今日なお、我々の信仰を守るため、祈りを続けるために闘わねばならないのだ。」 「この土地をめぐるホピ部族政府の管轄権を明らかにする最終手段として、部族政府は、アンナ・メイ・キャンプとして知られているサンダンス、その他非合法な集会が行われる場所を解体する行動をとった。」 「ホピ・レンジャー、BIA警察、ナバホ・カウンティー警察(州警察)、ホピ部族政府職員が迅速かつ静寂のうちに、サンダンス・ツリーを含むアンナ・メイ・キャンプの建造物を取り除き、それらをトレイラーに積み込んで運び出した。そしてこの地域では、いかなる公的集会も許されないことを通告した看板が立てられた。 ヘイウッド女史は、サンダンス・ツリーをウッド・チッパーを使って切れ切れに裂いたのかという質問を断固として否定した。 「ウッド・チッパ―を目撃したという者は、きっとペヨーテでも摂っていたんじゃないかしら。」 サンダンス・ツリーは何片かに刻まれ没収された。どこに運ばれたのかは、ヘイウッド女史にもわからないという。ヘイウッド女史によると、アイリーン・ハミルトンとエリック・クリテンドンが、ホピの土地に不法に侵入したかどで逮捕された。 アイリーン・ハミルトンは、2000年4月、ホピ部族政府の許可なしにホピ管轄地への立ち入りを禁じられる判決を受けた。彼女はビッグマウンテンで強制移住に抵抗する家族をサポートする活動を長年にわたっている。 事件当時、彼女はアンナ・メイ・キャンプの周辺にいた。というのも、彼女は最近この土地に住む、抵抗者であるレオナルド・ベナーリと結婚したからだ。 クリテンドンは、やはり抵抗者の一人であるルイ―ズ・ベナ―リを母親とする。彼はサンダンス・グラウンドの隣のホーガンに住んでいる。エリック・クリテンドンの第一回公判は、9月10日に予定されている。 ベナ―リ家でのサンダンスは、ナバホの土地で行われた最初のサンダンスのひとつでもある。アンナ・メエ・キャンプという呼称は、ネイティブ・アメリカンの人権獲得闘争の女性闘士、アンナ・メエ・ピクトゥ・アクワッシュを称えて名付けられた。ピクトゥ・アクワッシュは、カナダのミックマック・インディアンで、母であり妻であり、社会福祉家であり、教師であり、そしてまたアメリカン・インディアン・ムーブメント(AIM)の女性闘士でもあった。 アンナ・メイ・ピクトゥ・アクワッシュは、30歳の若さにして命をなくした。彼女の死体は、1976年2月24日、サウスダコタ州、パインリッジ・インディアン居留地の峡谷で発見された。FBI は身元確認のため、彼女の両手を切断してワシントンに送った。彼女の死因は凍死として片付けられた。 その後家族がAIMと接触し、死体を発掘し、再度検死を行った。その結果、死因は後頭部を銃で撃たれためであることが判明した。 誰がピクトゥ・アクワッシを殺したのかはいまだに謎である。 「生命の樹を切り倒すということは、我々の創造主の手足を切り落とすのと同じ事だ。サンダンス・ツリーはいのちを表す。我々の創造主なのだ。」 ファンメイカーはゆっくりと、やわらかな響きで話し続ける。 生命の樹がこの土地にやって来たということは、予言が果たされたことでもある。それは第5世界がきらびやかな世界であることの象徴でもある。南西部の生命の樹はコットン・ウッド、その葉は心臓の形をしていて、風に吹かれてきらきら輝く。」「予言によれば、もしホピが彼らを助けるための儀式であるサンダンススを尊 この土地でサンダンスを行うことで、実際ナバホはホピを助けていることになるのだ。これはとても重要なことなのだ。なぜなら、予言によると、もしホピが死んでしまったなら、精神世界及び環境的な因果が生じるだろうと言われているからだ。」 また、彼は次のようにも付け加えた。 それは「欲望」と呼ばれる。この大陸中のネィティブの土地で行われている地下資源開発がそれを物語っている。それと同じ類いの欲望が、ここビッグマウンテンでは石炭開発をめぐって繰り広げられているのだ。ホピ部族政府、ナバホ部族政府による石炭採掘権の争いが、この地の土地争いを作り上げた。 ディネはこの土地に何千年もの間暮らしつづけてきた。石炭のために土地を投げ捨てることなど出来ない。」 ジム・ファンメイカーは強調する。 |
―抗議の宛先リスト―
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