―ルイーズ・べナリー、緊急メッセージ― (8月26日) 今、私たちは危機的状況にあります。 私たちは、世界の人々にサンダンスの儀式の持つスピリチュアリティー、ネイティブ・アメリカンの精神性を理解してもらいたいと思っています。 当局は、法律を盾に私たちを攻撃してきますが、私たちは人間の作った法よりも、創造主の法に従うことを道としています。それが私たち先住民の生き方でもあります。しかし、それゆえ私たちは罰せられ、苦しめられることになるのです。 世界中のサンダンスの道を実践している人々へ、そしてネイティブ・アメリカンの精神性を尊重してくださる人々へ、引き続き私たちへのサポートを続けてくれるようにお願いします。ホピ部族政府、BIA、アメリカ合衆国政府に抗議の手紙、電話、ファックス、email を送って下さい。また、地域でこの問題を取り上げた集会を開いて、多くの人に真実を知らせて下さい。 ありがとう。 LOUISE BENALLY |
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ルイーズ・ベナーリ |
生命の木、サンダンス・グラウンド破壊についてのプレス・リリース 昨日8月17日、朝5時頃(マウンテンスタンダード)、ビッグマウンテン、アナメ・キャンプ、聖なるサンダンス・グラウンドに、ホピ土地管理事務所、レンジ・マネイジメント、リソース・エンフォースメント・サービス、ホピ部族警察、ナバホカウンティー警察及びBIAの家畜没収用のトレイラーが侵入し、重金属製の機械や、チェーン・ソウで、聖なるサンダンス・グラウンドを破壊し、冒涜した。警官が取り囲む中、土地管理局の雇い人たちが、生命の木、サンダンス・ツリーをチェーンソウで切り刻み、聖なる儀式のための建物をブルドーザーで踏みにじってゆくその様子は、軍隊の一艦隊のようだった。 アナメ・キャンプの住人、ここで生まれ育った18歳になったばかりのエリック・クリテンドンは、伯父のジョン・べナリーの家まで走り、サンダンスグラウンドが破壊されていることを告げた。2人がキャンプに戻ると、キャンプの入り口でホピ警察に行く手を阻まれた。これ以上近づいてはいけないという。 ホピ部族警察は、ジョンがBIAの警官に話しかけているほんの少しの間に、エリック(18歳になったばかり)を不法侵入罪で逮捕した。 サンダンスは、ネイティブアメリカンの伝統的宗教催事のひとつである。サンダンスは決して政治的な集いではなく、祈りのための儀式である。私たちの家族、そして私たちにつながる全てのものが癒されるように祈る儀式なのだ。 朝8時頃、日課のお祈りやスウェット・ロッジのために近所の人たちがやって来た。しかし、警官から不法侵入者として逮捕されると脅された。15台の警察の車、2台のBIAの家畜用のトレイラーが動員されたという。トレーラーにはアーバーの柱、スウェット・ロッジの骨組み、切り刻まれたサンダンス・ツリーが積み上げられていた。 この憎むべき当局の行為は、バチカン市またはメッカの破壊に相当するものである。サンダンス・グラウンドは私たちの心の中心でもあるのだ。 |
―サンダンス「生命の木」破壊レポート― ジョン・べナリー
ビッグマウンテンにて、信仰を実践している私を含むサンダンサーの皆様のためにこのレポートを発表します。21世紀を迎えた今日、わたしたちに何が起こったのか…。 もうすでにビッグマウンテンのサンダンス・グラウンド、及びサンダンス・ツリーが破壊されたというニュースは伝わっていると思います。これは私たちの信仰にたいする冒涜以外のなにものでもありません。ホピ・レンジ・マネージメントは、サンダンス・アーバーの柱を切り倒し、スウェット・ロッジをブルドーザーで踏みにじりました。そして、「生命の木」サンダンス・ツリーをチェーン・ソウで切り刻んだのです。 ホピ部族警察、レンジャー、BIAは、「防衛手段のため」に行っているのだという態度を終始取り続けました。公式な事前通告も、正式な法的礼状もないまま、彼らはこの破壊行為を実施したのです。私たちのプライバシーを侵害し、サンダンス・グラウンドを襲撃したのでした。 私はこの行為を違法行為とみなします。 人々がまだ眠りについている早朝、家畜運搬用のトレイラーのがたがたなる音、バックホーやチェーン・ソウの金属音で人々を起こしたのでした。
私の甥、エリック・クリテンドン(アナメ・キャンプを自宅とする、ルイーズの長男。当日は17歳最後の日だった。)は、サンダンス・グラウンドが破壊されていることを告げに、私の家までやってきました。私たちがさっそくキャンプに向かうと、3台のポリース・カーが入り口を封鎖していました。15台以上の部族警察の車がありました。ホピ部族警察、BIAの車です。彼らは私のトラックを中に入れてくれませんでした。その場に駐車するよう命令されたので、その通りにしました。私は決して抗うつもりはないこと、しかし一回りして事態を把握する必要があるのだということを当局に告げました。すると彼らは、牽引用のトラックを呼ぶぞ、と言いました。どうしてトラックを牽引する必要があるのだと私は聞き返しました。しかし彼らは私の質問を無視しました。それで私はトラックをわきに寄せると、荷台からシャベルを取り出し、キャンプの様子を見に行きました。私のトラックは、シェビーの1967年型、半トンです。しかしその後当局は、礼状も理由も示さないまま私のトラックを没収しました。私は早くトラックを返してもらいたいと思っています。 私がBIAの警察官と話しているほんの少しの間、私とエリックは別行動のような形になりました。その短い間にホピ部族警察は、エリックを逮捕しました。最後まで逮捕の理由を明らかにしませんでした。その後ホピ警察の留置場に電話をして、不法侵入罪だということがわかりました。弁護士を呼び、保釈金をなんとか工面して彼を釈放させることができました。
当局が私たちに行ったことは、脅迫であり、侵略行為です。それが今、私たちの住居、ビッグマウンテンで起こっていることです。どうして当局は私たち、ディネに対し、このような不当な扱いをするのでしょう。私たちは、ホピの住人と少しも変わるところはないというのに。どうして彼らと同じように私たちの人権を守ってもらえないのでしょうか。彼らが私たちを守ってくれないとしたら、いったい誰が私たちを守ってくれるのでしょうか。これらの問題を解決する唯一の方法は、私たちディネに土地を返還することです。1974年以前(強制移住法PL93-531法の成立した年)の状態に戻すこと、それが唯一の解決策です。PL93-531法はじめとする強制移住法は、ことごとく私たちディネを差別的に取り扱っています。偏見に満ちた、人種差別的要素の濃い法律といわざるを得ません。私たちの住家に土足で入り込み、聖なるサンダンス・グラウンドを破壊した人たちは、いったいどういった類いの人間たちなのでしょうか。 今、連邦裁判所の命令を得て、当局の行為を止めなければ、ホピ・レンジ・マネージメントは「防衛手段」と称して、何の事前通告も法的手続きもないまま、強制移住に抵抗している人々の家をブルドーザーで破壊しないとも限りません。私たちはそれをとても恐れています。 彼らが私たちの聖なるサンダンス・グラウンドを破壊することができたのは、それが彼らにとって聖なるものでもなんでもないからです。それを実施したのは警察で、裁判所ではありません。 いったい誰がこの破壊行為を指示したのか、私たちの知りたいところです。ホピ・レンジ・マネージメント、ホピ部族警察、BIAは、多額の費用を出費し、重装備の機械を使って私たちの聖なるサンダンス・グラウンドを破壊しました。そのために特別な手当てが出たのでしょうか。 当時、ビッグマウンテンでは豪雨が続き、道路の数カ所が雨に流されて、1週間以上も通行不通状態が続いていました。そんなときにBIAはどうして「防衛のため」の工作など実行できたのでしょう。この道路は一般通行用のもので、スクールバスが毎日行き来する道です。当局は、回り道だけを整備しました。そうして家畜運搬用のトレイラーやブルドーザーなど重装備の機械が通行できるようにしたのです。いったいどのような組織がこの破壊冒涜行為に資金を提供したのでしょうか。どうして警察官や職員は私たちを笑い者にし、ディネの信仰を冒涜することができるのでしょう。私たちは今もビックマウンテンで暮らしているのです。私たちは決してホピの村を攻撃したり、脅迫したりはしません。 ナバホ・ネーション大統領、ケルシー・べガイ氏は、この当局の破壊行為を「宗教的迫害」と称しました。私たちは今、外部からのサポートを必要としています。ローマン・ビッツィー氏あてに電話をかけて、今後、ホピ部族政府、及びBIAがディネを脅かすため、ナバホ分割地(NPL)を通行することができないよう、ナバホ・ネーション議会が決定するように働きかけて下さい。電話番号は、520-871-6446です。 ホピ部族政府の内部には、たくさんの憎しみが蔓延しています。ホピの管轄権行使はすでに腐敗しています。今回のサンダンス・グラウンド襲撃はそれを象徴しているといってもよいでしょう。どうかブラック・メサ、ディネの国に住む私たちの人権が守れるよう、協力して下さい。 |
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