●ナバホ政府は、政策履行に興味!?(Bahe)

 ナバホ部族政府は、1974年の米国議会が決定した強制移住命令が下されて以来かかわってきてまいりました。ナバホ政府は常に、自分達は抵抗する人々にとって適切で人道的な立場に立つ代弁者なのだと努めて表明してきました。

 しかし彼等は今日、アリゾナ州フェニックス地区のホピ・インディアン事務局(BIA)、そしてBIAの武装した射撃手と共謀して、HPLにおける伝統派の抵抗者たちに、さらなる脅威をもたらしています。この強制移住法は、いわゆる2つのインディアン部族間における土地問題の解決を意図して制定されたはずであるにもかかわらず、最終的な政府決定の執行は、条約上で保障されている権利のみならず人権をも侵害している。

 ここで少しあなたの年老いた両親あるいは祖父母が文化的な所有物、食べ物、宗教的慣習などを奪われ、新しい時代に即した家族的行事をやめるよう通達を受けている上に、それらの命令が、彼等にとっては奇異な外国語(である英語)で提示されている状況を想像してみてください。

 我々はナバホ族(ディネ)自身が、抵抗を続ける年寄りたちの権利と彼等の文化に対する関心を守ろうとする立場をとるであろうと考えます。たしかに抵抗している人たちは、法廷、コミュニティー・レベルで、また地方議会に影響を与え、州政府による干渉なしに外国と交流することなど、大きな成果をあげたことでしょう。

 もし仮にナバホ政府(NN)が、経済的、政治的に支援をしていたならば、そういった成果をあげることは可能であったでしょう。しかしながら、我々はここで、どのようにしてまた、なぜ部族政府が、米国南西部において経済恐慌後の工業化が始まった1930年代に設立されたのかということを理解しなければなりません。当時の内務省の秘書であるジョン・コリアーが、焦土戦術という常とう手段、あるいは民族大虐殺のもう一つのやり方を復活させたのです。

 この反インディアンの政策(インディアン改革)は、さまざまな、無情そして残酷な手段をとりました。そして最後は、ワシントン的な部族評議会が出来上がったわけです。

 白人によって書かれた部族憲法には、現在まで現存し集中化したディネの文化的かつ宗教的社会を守り、その価値を高めていくことに関する言及が全くありません。つまりナバホ部族政府またはホピ部族政府の唯一の目的は、宗教および伝統における統率力を奪い排除することにあったのです。

 ここビッグマウンテン北西部で起っていることは、同化政策の最終段階です。この問題は、一般の米国市民には、全く知られず秘密に遂行されているのです。また、アリゾナ州でそのことについて知っている者は無視しています。

 さらに、それは、伝統的な生活から離れた場所で指示され、屈辱と隔離によって、彼等の生活は、遠隔操作でかく乱されているのです。ビッグマウンテン北西部は、おそらく他のHPL(ホピ分割地)と大差ないでしょう。現在彼等におこっていることは、最後の土着的コミニティーの例にすぎないでしょう。

 AA(調停同意書)は、1977年に、弁護士リー・ブルック・フィリップスを代理人にたてて反対表明をしたにもかかわらず、強制的に押し付けられたものです。そして彼等の弁護士はと言えば、彼等の主権体制には全く興味がなく、BIAの部族憲法上の合理性に関する論議にばかり関心を示すような人物だったのです。

 現在、調停同意書(AA)にサインをした人たちの3〜6エーカーの敷地には、鉄のくいと真ちゅうの標識がを囲むようにしてに区画されています。彼らは、直ちに所有物をその区画から移動させなければならないと通達されています。また、過剰の全ての牛、馬、羊は、売却するか、BIAの協力のもとで居留地外へ移動しなければならず、、許可のされていない家畜は、没収の対象になってしまいます。

 調停同意書(AA)にサインした何人かの人たちは、新たに区画される地域から移住しなければなりません。さぜなら、考古学上の史跡から近い場所にあるという理由です。対象となる住民ができない場合、他のすべての敷地内にある、トウモロコシ畑、家畜小屋、宗教上の目的で使用する建物は解体し、ホピ部族委員会の職員が解体作業又は、処分を行ないます。

 調停同意書(AA)にサインしていない年寄りたちは、彼らは2000年前半までに、強制立ち退きの対象となります。

 ナバホ政府の代表者は、現在仲裁に入っていて、伝統的な生活をしている年寄りたちを強制移住の経過や決議などを説明しています。

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最近の出来事の結果と流れ

 私たちが以前に話したMayze Katenay Begayさんは、嫌がらせを受けております。彼女は、自主的に、所有する動物を運びだそうとしています。彼女を含む家族たちは、国際的な人権によって守られていますが、これは、このような状況から自発的に行動をおこしました。

 また、彼女は、インディアン事務局(BIA)が彼女の家に通達もなしにいきなり入ってくるのを望まないかったのです。彼女は、過剰動物を運搬する事に対して協力をするとしていますが、牛や馬に無理のないように(せまいところに家畜を一度に詰め込むと怪我をさせたり、圧死することがある)彼女のスケジュールで進行したいというのが要望がありました。

 インディアン事務局(BIA)は、運搬予定日を10月22日に変更し、16日よりBIA 射撃部隊がやってきてボロボロの家畜用のトレーラー(牽引車)を撤去した。

 彼らは、動物ではなく、単にトレーラーを撤去しただけでしたが、「将来、外気にさらしたままだと、君の努力が無駄になるかもしれない。」と言い残した。

 これらの抵抗している人たちは、激励を必要としています。例えば、彼らの思っていることを表現する権利があることや、それらの考えを指示することなどです。母なる大地を管理している彼らをサポートし、お互いのフィードバックをし、この問題についての自覚をもちつづけましょう。反対派の人々に対する最終的な立ち退き、強制執行の激化に対応ができるよう計画的に準備をすすめることは必要不可欠なことです。

 また、長老たちは、今でもサポート証言、監視ツアーを定期的行ってくれる人たちを求めています。どうか、このまま近くのサポートネットワークの人たちと連絡をとり続けてください。今年も様々な状況でのサポートをありがとうございました。そしてどうぞ長老たちがあなたがたの貢献と祈りに対して最も感謝していることをご理解下さいますように。
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